天使
http://www.crc-japan.com/research/angel/index.html
天使の存在とその謎に迫る!!
一章.聖書での天使
天使といえば聖書を連想される方もいらっしゃるだろう。
まずは最初に、
旧約・新約聖書の中で描かれている有名な天使の一部をそれぞれ紹介する。
ケルビムの登場(旧約聖書)
神は、
6日目に人を創造した。
男の名はアダム、
女 の名はイヴ。
アダムとイヴはエデンの園で暮らしていた。
ある日イヴは蛇にそそのかされ、
神から食べてはいけないと言われていた禁断の木の実(善悪の知識の木の実)を食べてしまう。
この罪により、
アダムとイヴは楽園から追放され、
人類の厳しい旅路が始まった。
また、
二人が命の木を求めてエデンの園に戻ることを防ぐために エデンの園の東に智天使ケルビムと剣が置かれた。
ガブリエルの登場(新約聖書)
マリアの元に、
大天使ガブリエルが訪れる。
ガブリエルはマリアに神に恵まれていることを伝え、
身ごもって男の子を産んだ時には その子供にイエスと名づけるように伝えた。
二章.天使とジャンヌダルク
天使は時に歴史上の人物を運命付けてきた。
フランスを救ったジャンヌダルクもその一人だ。
彼女が始めて大天使ミカエルに遭遇したのは13歳の時で、
その後も現れては「フランスを救え」と繰り返し告げたという。
当時、
フランスはイギリスと百年戦争を続けており、
フランスの敗報が相次ぐ中で、
ジャンヌダルクは 軍隊の先頭で指揮し、
イギリス軍を各所で撃破した。
後に戦場で捉えられ、
イギリス軍の占領下の宗教裁判で 異端として火刑に処せられた、
1456年に名誉回復の再審 が行われ、
1929年に聖女に加えられた。
三章.天使の役割と階級
天使学が活発になったのは神学者トマス・アクィナスの影響が大きい。
天使は不老不死で、
一般的にはそれぞれの能力と役割で3郡9位階に分けられている。
熾天使
(セフィラム)
主天使
(ドミニオンズ)
権天使
(プリンシパリティーズ)
智天使
(ケルビム)
力天使
(ヴァーチュズ)
大天使
(アークエンジェルス)
座天使
(ソロネズ)
能天使
(パワーズ)
天使
(エンジェルス)
最終章.天使の正体と謎
歴史を振り返ると、
天使という存在は 人を突き動かす原動力となり、
時にそれは時代をも動かしてきた。
これらの天使の正体は何だろうか。
幾つか仮説が挙げられているが、
中には天使が宇宙人だったのではないかという仮説などもある。
また、
幻想だったのではないかという可能性も当然考えられる。
宗教は窮地に追い込まれた時に、
それを解決する一つの 役割としても存在してきた。
天使は神と人をつなぐ存在であり、
それは一種の救いの希望の現れであると考えられる。
現在、
直接的に神を信じている人は少なくなってきた。
これは科学の発展が大きく影響している。
私自身は天使、
神などを直接的に信じてはいないが、
旅客機に乗っていて急落下した時などは 思わず、
神の存在を願ってしまう事がある。
これは、
皆さんも心当たりがあるかもしれない。
このように考えると天使や神などの存在は常に 私達人類の心の中に存在しているのかもしれない。
それともいつも側に…
-------------------------
堕天使辞典 支配者サタン・地獄の君主達
ルシファー (Lucifer)
自他共に認める魔界の王。
元は神の右側に座ることを許された大天使ルシフェル(明けの明星の意味) だったが、
神になりかわり自分が玉座に就くことを企んだため、
神の怒りを買い、
地上に突き落とされた。
それ故に、
『傲慢』がその罪とされる。
このルシファーが地上に落ちた衝撃で、
地上に巨大な割れ目ができ、
地獄が できたという。
ルシファーは今もその強大な力で人々を地獄へ引きつけている のである。
アダムとエヴァが知恵の木の実を食べ、
罪を負ったという有名な話があるが、
これをそそのかしたのはルシファーだ。
それ以後も、
ルシファーは病気、
天災 などのありとあらゆる災厄を人類に振りまいている。
全ての悪の根源。
サタン (Satan)
悪の君主として有名なサタン。
その正体は神の息子、
サタナエルである。
(もう一人の息子はキリスト)
彼は神への謀反を企てたため、
それに同調した天使達もろとも、
天から追放された。
そして神は罰として、
サタナエルからその神々しい姿と、
創造力を奪い去ったのだ。
しかし、
サタナエルは第二の神でもある。
地上の支配権も7日間だけ 認められており、
彼はこの間、
キリスト(ミカエル)との最終戦争に勝利するため、
人類に悪魔信仰を広げた。
この戦争にどちらが勝利するのかは分からない。
サタナエルが勝てば、
地上は悪魔の支配下に置かれ、
キリストが勝てば、
サタナエルは サタンとして再び追放される。
サタンは、
ルシファーと同一視される場合もあるし、
単に悪魔の支配者を示す 一般名詞とされることもある。
アーリマン (Ahriman)
古代イランのゾロアスター教にその端を発する大魔王。
アフリマンとも呼ばれる。
ソロアスター教では、
悪魔軍団のリーダーであるアンラ・マンユ、
キリスト教ではサタンと同一視されている。
彼は「魔の中の魔」とされ、
北方の無限の暗黒に住む。
全ての悪魔はアーリマンによって作られ、
死、
虚偽、
凶暴などの全ての悪を司る 張本人である。
トカゲ、
蛇、
美しい若者など、
彼はその姿を自在に変えることができる。
アーリマンはひたすら善を破壊し、
悪を創造する。
ベルゼブル (Beelzebul)
ベルゼブル、
またはベルゼブブの名で有名なこの悪魔の本名は、
バアル・ゼブルである。
「サタンに次ぐ実力の持ち主」、
「悪霊の頭」、
などとも言われ、
強力な 堕天使であることは明らかだが、
「蠅の王」という蔑称も持っている。
古代の人々は、
蠅を、
「死肉から生まれるもの」とし、
悪霊を運ぶものと 考えていた。
この忌まわしい蠅を従えているのが、
ベルゼブルなのだ。
彼は元は地中海沿いにあった、
カナン人の都市の神だった。
しかし国の滅亡によって屈辱感にまみれることとなった彼は、
以後、
悪魔となり、
敗者の持つ負のエネルギーを原動力とするようになったのである。
アスモデウス (Asmodeus)
ゾロアスター教の悪神、
アーリマンの6人の手下の一人、
アエーシャマ・ デーヴァをルーツに持つ、
イラン出身の悪魔。
情欲の権化で、
自分が気に入った女に近付く男を殺してしまう。
その姿は人間、
雄牛、
羊の3つの頭を持ち、
足は鷲、
尾は蛇といった具合に 異様そのもの。
口からは烈火を吐き出し、
手に槍と旗を握り、
地獄の龍にまたがって現するという。
しかし、
どうやら根は純情でいい奴らしく、
人間が丁寧に頼み事をしたり、
質問したりすると、
それに答えてくれるようだ。
アスモデウスは、
幾何学、
算術、
力学、
物を探すこと、
そして魔術が大得意だ。
七二の軍団を従える。
ベリアル (Berial)
「この世の君」の別名を持つ、
もと力天使の堕天使。
ユダヤ王国15代目、
マナセ王にに取り憑き、
様々な悪行を行わせたり、
ソドムの町を荒廃させたとされる。
堕天使の中で、
彼以上に端麗な者はいないと言われるほどに その容姿は美しいが、
魂はすこぶる醜悪。
悪徳に対する情熱は、
誰にも引けを取らない。
ベリアルはまた、
法律の権威でもある。
その弁舌のうまさは誰もが認めるほどで、
天才的な話術の才を持っている。
そのため訴訟沙汰を好み、
神とも何度も裁判を行っているという。
天使でさえも、
彼の詭弁の前にはころりと騙されてしまうだろう。
八〇の軍団を従える。
アザゼル (Azazel)
名前の由来は「神の強者」という意味のヘブライ語。
別名に、
アザエル、
アジエル、
ハザゼル、
アゼル、
などがある。
彼は、
元「グリゴリ」(神の子)と呼ばれる200人の天使団の指導者だった。
グリゴリは、
人間を監視するため、
神に派遣されて地上に降り立ったのだが、
その時に彼らはつい人間の妻を娶ってしまったのである。
さらに、
教えてはならない知識(天文学、
占星術、
薬学、
魔術、
武具、
装飾品、
化粧法)まで妻達に教えてしまった。
また、
グリゴリと人間の間に生まれた子供は、
巨人となって地上を荒らし、
人間達の間にも嫉妬、
強欲、
淫乱などの悪行が広がった。
これを知った神の怒りは凄まじく、
ノアの大洪水を起こして 地上を洗い流したほど。
そして一切の罪をアザゼルに着せたのである。
だが、
アザゼルは知識の伝承者であり、
我々にとっては有り難い存在だと言えるだろう。
リヴァイアサン (Leviathan)
レヴィアタンとも呼ばれるこの巨大怪獣は、
神が「悪」もしくは「混沌」 の概念を具現化するために作ったと言われる。
頑丈な顎と、
殺気を帯びた歯、
寸分の隙間無く盾を並べたような背を持っており、
リヴァイアサンがくしゃみをすると、
両眼は光を放ち、
口から火炎が吹き出るという。
形のイメージとしては、鰐(ワニ)、
もしくは蛇であり、
次に述べる「ビヒモス」 と共に、
天下無敵の生物である。
リヴァイアサンは中世以降、
悪魔へと変貌し、
嫉妬の大罪を人々に差し向けると言われるようになった。
現在、
悪魔学者によると、
地獄の海軍大提督だという。
ビヒモス (Behemoth)
ベヘモット、
ベヘモトとも呼ばれるこの生き物は、
リヴァイアサンと同様、
神によって作られた。
リヴァイアサンが海の怪獣であるのに対し、
ビヒモスは 陸の怪獣である。
形のイメージとしては像に近いものがあるが、
肉体的特徴はまさに 破壊兵器。
だが、
その性格は意外に温厚とのこと。
その巨体故に、
大食の罪を人々にそそのかす悪魔とも言われている。
一説によると、
地獄のソムリエ。
犬や狐に化けることもあるという。
神は、
己の力を示すために、
ビヒモス、
リヴァイアサンを作った。
そして、
自らの手でこれを殺し、
「最後の審判」後に残された人々の食料にするという。
マモン (Mammon)
アマイモン、
マンモン、
などの別名を持つ。
マモンというのはシリア語の 「富」「金」を意味し、
彼は人々に金銭欲を植え付ける悪魔である。
故に その罪は「貪欲」とされる。
彼は金や貴金属に対し、
異常な執着心を示す。
そして、
これを見つけ出す才能は 誰よりも優れている。
しかし、
貪欲なマモンも、
その性格はむしろ温厚であり、
サタンの元で神との戦いの作戦を立てているとき、「神や人間と戦うくらいなら 地獄で黄金を撫でている方がいい」と言ったという。
彼は『エノク書』によると、
4人の悪魔王の一人とされる。彼ら四方のデーモンは 以下の通り
東のデーモン王=ウリクス
南のデーモン王=マンモン
西のデーモン王=バイモン
北のデーモン王=エギュン
リリス (Lilith)
リリト、リリトウなどの別名でも知られる彼女は、
悪女の典型と見なされている。
「夜の魔女」とも呼ばれるリリスの素性は、
アダムの妻である。
彼女はアダムと交わるときに主導権を握れないのを悔しく思い、
彼の元を離れて 紅海の近くに住み着いた。
そのためリリスは神の罰を受け、
毎日おびただしい数の子供を 生むことを義務ずけられてしまった。
そして、
その子供達は毎日100人ずつ死んでいく。
この運命を嘆いたリリスは紅海に身を投げたが、
それを哀れんだ天使は彼女を蘇らせ、
ある能力を与えた。
これは、
男子は生後8日間、
女子は生後20日間、
私生児は生涯の間 彼らの運命を自在に操れるというものだ。
彼女の力から逃れるためには、
3人の 天使の名が書かれた護符を赤ん坊に握らせればよい。
後に彼女はサタンに気に入られ、
デーモンの女王となったとされる。
リリム (Lilim)
/>
リリスとサタンの間に生まれた娘達。
彼女たちは母親譲りの美しさで、
敬虔な人々を苦しめ続けた。
モレク (Morech)
モレクはイスラエルに古くから存在した神で、
名前の由来はヘブライ語の 「王」を意味する。
他に、
メレク、
モロク、
などとも呼ばれる。
雌牛の頭部を持つ彼は、
自然の秩序を維持し、
農耕の収穫を保証する 能力を持っていたが、
彼の原動力は人々の生命であったため、
生贄の儀式を 必要としたのである。
それも、
王権を継ぐ者の最初の子供でなければならず、
親はモレク像を形取った真鍮の炉の中に、
我が子を投げ込んだという。
エルサレム郊外のヒノムの谷、
この像のある火の祭壇近辺はゲヘナと呼ばれ、
これがGehena(地獄)のルーツとなった。
モレクはここで、
生贄達の悲鳴を聞いては笑みを漏らすのだ。
現在は涙の国の君主で、
地獄会議のメンバー。
アバドン (Abadon)
アバドンは『ヨハネの黙示録』に登場する「破壊者」である。
終末の際、
5番目の天使が吹いたラッパによって地上に落下した星が底無しの淵の扉を開き、
そこから立ち上がる地獄のかまどの煙の中からアバドンの破壊集団が出現する。
その顔は人間に似て、
髭を長く伸ばし、
歯は研ぎ澄まされている。
体は巨大な馬のようにも見えるイナゴに似て、
羽音は戦車のような轟音を立てる。
頭には金の冠、
胸には銀の胸当てをつけ、
尾には毒針があり、
この毒は人間を 決して死ぬことのない地獄の激痛で5ヶ月間苦しめるという。
アバドンはまた、
イナゴを操る。
作物を食い尽くすイナゴの大群は、
このアバドンによるものとされる。
サリエル (Sariel)
ザラキエル、
スリエル、
サラカエル、
などの別名を持つ彼は、
実は神の王座近くに侍る権利を持つ、
7大天使の一人とされている。
つまり天使なのだが、
月をコントロールする、
という役目から堕天使の 汚名を着せられてしまった。
古代、
月はその満ち欠けから全ての生命の運命を 象徴していると言われ、
月は人間の魂を保管する場所だとされていたからだ。
サリエルは人間の魂が汚れないよう、
監視する役目も与えられている。
サリエルが恐れられているもう一つの理由に、
邪視(イーブル・アイ) がある。
彼は見つめただけで相手の動きを封じたり、
また、
死に至らしめたりする能力を持っているのだ。
ラハブ (Rahab)
ラハブは「原始の海の支配者」として、
エジブトの守護神だった。
彼は 「混沌」を意味する怪物で、
天地創造以前から存在していたが、
神は ラハブを切り裂き、
天の水と地の水に分断したのである。
以後、
ラハブは 海を支配することになったとされている。
ラハブは、
海に捨てられた「天使ラジエルの書」(天界と地上における 1500項目の秘密が記された書物)を見つけ出す役割を担っ たことがある。
海底からこの書物を神の元へ持ち帰った彼は天使として重用されたの だが、
後に、
ファラオ王の擁護者となり、
ヘブライ人が紅海を渡ろうとしたのを 妨害したために、滅ぼされてしまった。
サマエル (Samael)
samはヘブライ語の「毒」を意味し、
サマエルの名は「神の悪意」を 示すものとされる。
『バルク黙示録』においては、
アダムを迷わせたのは天使サマエルが植えた 葡萄の木であり、
アダムは葡萄を発酵させて作ったワインを飲んだことで 罪を犯したという。
つまり、
サマエルは人間にワインをもたらし、
飲酒の 罪を広めたために堕天使となったのである。
今やサマエルは「死の天使」と呼ばれるようになり、
ときには剣、
ときには弓と矢 を持った姿で描かれる。
先端に胆汁を塗った槍を持ち、
吠える犬達を先頭に立てて死を広めているという。
マステマ (Mastema)
マステマという名の語源は、
ヘブライ語の「悪意」もしくは、
アラム語の 「避難者」とされている。
彼もアザゼルと同じく、
地上に派遣された天使団の一人だったが、
人間の娘を妻に持ったために堕天使とされてしまった。
天使と人間との間に生まれた子供は巨人となり、
地上を荒らした。
神がこの巨人達を全て滅ぼそうとしたとき、
マステマは少しだけ 自分に残して欲しいと懇願した。
神の手伝いをさせるためである。
神はこれを聞き入れ、
巨人の悪霊の10分の1を残した。
つまり、
堕天使と言えど、
神の意志に従うことは出来るのである。
現在マステマは、
悪魔達の教育係を務めているのかもしれない。
アスタロト (Astaroth)
アスタロトの本来の姿は、
古代フェニキアの都市ビブロスの守護神である、
女神アスタルテだとされているが、
現在は「死の女神」、
「流血を好む邪神」 と恐れられている。
天使の姿で地獄の龍にまたがり、
左手にマムシを持つ。
フェニキアにおいてアスタルテは、
「世界の真の統治者」とも言われ、
古い世界を破壊し、
新しい世界を創造する、死と再生の儀式を繰り返す 女神として畏怖されていた。
彼女はまた、
死者の霊魂を管理する立場にあり、
その保管場所、
「月」と同一視される場合もある。
四〇の軍団を従える。
バール (Baal)
もともとはアスタロトの夫とされているが、
バールという名は「主人」 「王」を意味し、
実際の王にも使用されたことがある。
バールは、
人に魔術のコーチをしてくれる悪魔としても有名で、
人前に姿を現すときは、
猫、
ヒキガエル、
人間の3つの頭を持つ姿で登場する。
だが実際、
彼の体は柔らか、
骨や筋肉は存在しないため、
自由自在にその体を 変えることが出来るらしい。
彼は豊富な知識の持ち主で、
とりわけ法律関係に精通しており、
悪魔の中では理知的な素顔を持っている。
カナン神話においては、
「混沌」と戦い海を守る勇敢な神をして描かれた。
ベルフェゴール (Belphegor)
ベルフェゴールのルーツは、
アッシリアやその周辺の人々のあいだで信仰 されていた神で、
当時は砂漠や荒れ地に住む、
風変わりな神だった。
その姿は、
角のある馬か犬であると言われている。
彼は極端な女性不信論者で、
「幸せな結婚」などというものはないと、
力説する。
そこで、
悪魔の代表として、
人間観察を行うことになったのだ。
ベルフェゴールは今では人間嫌いとなり、
彼の意見によると、
人間は 仲良く暮らすことなど出来ない動物らしい。
また、
彼は発見と創作発明の悪魔でもある。
カー (Ka)
カーは、
古代エジプト人にとって、
バー、
アクとともに、
人間の霊魂の一つだった。
カーは人間の神秘的な生命力を意味し、
人の誕生とともに生まれ、
生涯にわたってその人の命を維持する。
そして人が死を迎えるときは、
来世に彼を導く。
すなわち、
カーは人間の魂の片割れでもあり、
自らの分身でもある。
古代、
鏡に映った自分の姿は、
カーの姿だと言われ、
さらに、
自分と瓜二つの人間が 自分の目の前に現れる現象、
ドッペルンゲンガーも、
カーと関係があると言われていた。
カーは魔術的生命エネルギー。
エジプトの遺跡より出土されたある土器には、
カーのポーズ (肘を曲げた両腕で天を支える姿勢)をしている巫女の姿が描かれている。
ダゴン (Dagon)
ダゴンは上半身が人間の男、
下半身が魚の半魚人。
もとは パレスチナ西部沿岸地方に住むペリシテ人の神だった。
海神ダゴンは、
イスラエルの神ヤハウェを脅かすほど強大な力を持っていたが、
ヤハウェより力を与えられた英雄サムソンによって倒されてしまう。
伝説によると、
ダゴンは地獄に幽閉され、
かなりの力を持つ悪魔になったという。
エウリノーム (Eurynome)
古代ギリシアの時代から知られている死の王。
巨大な長い歯を持ち、
傷だらけの醜悪な体に狐の皮をまとい、
死体をむさぼり食らうと伝えられる。
デルフォイの神殿にあるエウリノームの黒い像は、飢えた狼を思わせる巨大な歯を剥き出しにし、
ハゲタカの皮の上に座っている。
バエル (Bael)
『大魔法書』において、
地獄の有力者の筆頭に記されている、
地獄の第一の王。
彼は東方地域を領土として持ち、
戦いには非常に強い。
姿は、
ヒキガエルと人間と猫の3つの頭を持ち、
姿が類似していることから、
バールと同一者であるとも言われている。
バエルに祈る者は奸計の才を手に入れることができ、
必要に応じては透明になる方法も教えてくれる。
六六の軍団を従える。
デウムス (Deumus)
インド南西部にあるマラバル地方、
カリカットの住民が崇める神。
デウムス、
またはデウモの名で崇拝される彼は、
悪魔に他ならず、
頭に王冠をかぶると共に 四本の角を持ち、
口にも大きなかぎ状の四本の歯を持っている。
その鼻もまた、
かぎ状にとがり、
脚はおんどりの脚である。
脚の鋭いつめで、
霊魂を捉える。
デーモン (Demon)
語源はギリシア語のダイモン(超自然の力)である。
つまり、
神の力を意味 する。
デーモンは「悪の追随者」であり、
支配者サタンの元で、
神に対する様々な敵対行為を実施する悪魔達のことだ。
今やデーモンの数は夥しいほどに増え、
今もなお増殖し続けているという。
デビル (Devil)
悪魔・堕天使。
サタンとデーモンの総称。
|